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「乳頭亀裂を治した私の体験」 


子供が生後6ヶ月になり離乳食も順調に進みはじめ、授乳の回数も量も少なくなりだした頃、風邪をひくと乳頭がはったように痛く、母乳の出もだんだん悪くなってきました。
その内、寒さに向かった頃から乳頭の周りがカサカサになり、ひびわれたように切れるようになりました。
その痛いこと痛いこと。吸い付かれる時など、泣きたいくらいでつい授乳をへらしたりしていました。

そのうち少しずつ良くなり、また風邪を引くとぶり返すということが3度ぐらい繰り返された時、今度はとてもひどく乳頭の周りじゅうが切れてしまいました。
医者へ行きましたら「子供が風邪を引いているため口に熱がありそのためになるのでしょう」といわれ口内炎の薬をぬって下さるだけで、乳は一向によくならず困りはてていた所、知人に桶谷先生を紹介していただき、わらをもすがる思いでマッサージを受けました。

そこで授乳の原理と乳房の仕組みを教えて頂き、自分が母乳について無知であったことをつくづく恥ずかしく思いました。離乳食が進み授乳の回数が減ったため、母乳の飲む量が減り、いつも飲み残し状態となり、それが溜まって乳腺を細くつまらせ母乳の出を悪くします。
そしてますます母乳が奥に溜まるようになり炎症を起こしたことにより、乳頭が切れるということの原因になっていたのだそうです。それからは3時間ごとに母乳を搾り常に新しい母乳を出すように心がけました。

桶谷先生へ通いはじめて3日目で、はや快方に向かいました。先日もテレビで乳がんの患者の多くは、乳頭亀裂に一度はかかっていることを聞き、私も乳がんにかかりやすい体質であったことを知り、マッサージを受けてよかったと喜んでいるのです。
もし桶谷先生を知らなかったら何年か先にガンになっていたかもしれないのです。

母親で子供を育てている人は、お乳のこの仕組みをよく知るべきだとつくづく思うのです。


【桶谷そとみのアドバイス】

体験例が示すように、産中の乳房の機能に反する管理は、母体に予想外の心理的、肉体的な苦渋を与えるもので、このことを医療従事者が十分に認識していないことを、本当に残念に思います。

乳房内のトラブルは、乳汁分泌機能が活動しているときに起こりがちなもので、乳房の生体をよく理解し、授乳中の乳房管理が適切にできるように配慮や指導をしてトラブルを予防するためにも、自然の摂理に順応した処置を心得ておくことが大切です。

分娩後は、乳汁分泌が急速に促進するという生理的な傾向がありますが、この時乳房は、緊満拡張し、乳頭、乳輪など授乳に大切な部分が硬縮して、赤ちゃんの吸飲を妨げ、乳汁の排出調整ができなくなります。その結果乳汁がうっ滞して、発熱や疼痛を訴えるようになります。

乳汁不足の時には、母性本能や子供の吸飲欲をより理解した上で、乳房内の乳汁調整をはかるべきで、吸飲の具合とにらみ合わせて用手搾乳を行い、ため乳を防止すると同時に、3時間授乳の厳守と、乳房の機能を高めるために、基底部位の用手剥離で流通をよくする手技を施すと、乳房の伸展がよくなり、赤ちゃんが飲み易い乳房になって、乳汁うっ滞なども消失するものです。

桶谷式乳房管理法は、従来の乳汁促進法とは根本的に着眼点が違って、乳房の生理や自然の摂理に逆らわないところが、「理に叶う」として世の人々から高く評価されているのではないかと思います。

産中期の乳房のトラブルは、乳腺炎の訴えが多いのですが、乳腺炎には細菌感染によるものと腐敗性のものの2種類があり、大半は腐敗性のものです。

一般の治療法は消炎剤の投薬ですが、時には薬のためにシコリが残り、乳汁の流通を阻害して母乳の出を悪くしてしまう例もあります。腐敗性乳性炎の場合は、なるべく薬は使わず、乳房内の流通をよくすることが重要なポイントで、搾乳操作と、全排乳口を開通させるようにして治療します。

一方、乳児の吸飲を悪くしている原因には、舌下帯短縮症(乳児の舌小帯の先方付着)や陥没頭、巨大乳頭など、乳頭の異常や乳頭乳輪部の伸展不良、乳房の緊満硬調による乳腺圧迫などもあります。
また、産中に乳房が張ったからといって搾乳器を使用すると、乳頭、に裂傷や亀裂ができたり、乳輪部が膨張したり、肥厚してしまう原因になり、乳児が吸飲しにくかったり、乳頭が傷んで飲ませられなくなるために、乳汁分泌の仕組みを乱してしまいます。それが乳汁不足を招くこともあります。



よく「桶谷式は”舌小帯を切る”のを勧める」と言われていますが現在の所、
将来障害を残す可能性がある子以外には勧めておりません。

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